華道の誕生

人類は古代から、花の美しさを見出し、美しく咲き誇る花を見て楽しんできました。ですがそれだけではなく、花のいろいろな鑑賞方法を考えました。世界には花の美しさを楽しむ多くの手法が伝えられ、それに関する技術も発展してきました。スタンダードなところでは押し花やドライフラワー、最近ではプリザーブドフラワー等という比較的新しいものもあります。いずれも花の美しさを少しでも長く保ち、楽しみたいという人類古来からの願望を形にしたものだと言えます。わが国に広く伝わる華道もその一つです。皆さんの中にも実際に華道を習った人や、或いは華道をちょっとでも体験したことのある人がいるかと思います。ここでは日本の伝統文化の一つとして定着している華道について紹介していきます。華道は我々日本人にとっては大変お馴染みです。ですがその成立から発展過程、その他華道の諸諸については、私達は意外と知らないのではないでしょうか。そこで今まで知っているようで知らなかった華道のあれこれをここで紹介していくことにします。
ここでは「華道」という表記に統一しますが、別に「花道」という表記もあります。ですが芸術としての華道という呼称のほか、その作品或いは趣味としては、私達はいけばなという呼称により親しんでいるのではないかと思います。ちなみに「いけばな」には「生け花」「活花」「挿花」といった書き方があります。
また皆さんもご存知かもしれませんが、例えば茶道に様々な流派があるように、同じように華道にもさまざまな流派があります。ここでは華道の流派の種類や違い等について詳しく触れることはしませんが、華道の様式や技法は各流派によって異なっています。 華道の代表的な流派だけを挙げてみても、ざっと三十は下らないでしょう。

ところで華道は中国ではなく日本発祥の芸術ですが、現代では国際的にも認知度が高まってきています。日本の華道の大家或いは愛好家の中に、積極的に海外に日本の華道を宣伝、普及している人も少なくありません。同じように花を楽しむ芸術、趣味として欧米にはフラワーデザインがあります。ちなみに欧米におけるフラワーデザインの誕生も、そもそもは日本の華道の影響を受けていると言われています。現在はこのフラワーデザインと日本の華道との間でも、互いに融合しあい意識しあって新しい作品を作ろうと試みる人たちもいます。ちなみに欧米のフラワーデザインは、三次元のどこから見ても統一したフォルムが感じられるように生けるとされています。それに対して日本の華道の場合は、鑑賞する方向を正面からと定めている流派と、三次元の空間を二次元で最大限に表す流派とがあります。これ以外にも欧米のフラワーデザインと、日本の華道とは技法や表現方法及び創作の思想に違いがあるのですが、これからもっと交流が進めば、互いに新機軸のさらにユーモラスで創造的な作品が誕生するのではないでしょうか。もし皆さんが華道とフラワーデザインの両方の興味があれば、両方の作品を比較し、日本と欧米との花の飾り方や鑑賞の仕方など、花に対する様々な違いをあれこれ比較してみても面白いのではないでしょうか。

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Last update:2017/8/8